はじめに
前回は、FIRE後に起こりやすい
「仕事アイデンティティの揺らぎ」 について考えました。
その流れで気になってくるのが、
FIRE後、あるいはFIREに近づいたあと、
「どんな働き方なら無理なく続けられるのか?」
という点です。
最近よく聞くようになった
「プロジェクト型労働」
という働き方は、FIREとの相性がかなり良いのではないか、と感じています。
今回は、
「常に雇われていなくてもいい働き方」
という視点から、プロジェクト型労働とFIREの関係を整理してみます。
プロジェクト型労働とは何か
プロジェクト型労働とは、ざっくり言うと、
- 期間が決まっている
- 目的・成果が明確
- 終われば一旦関係がリセットされる
という形で仕事をする働き方です。
正社員のように
「ずっと所属し続ける」
前提ではなく、
必要なときに、必要な分だけ関わる
というイメージが近いと思います。
フリーランス、業務委託、副業、顧問契約など、
形はさまざまですが、共通点は
“常時フルコミットしない” ことです。
なぜ今、プロジェクト型労働が増えているのか
背景には、いくつかの構造変化があります。
① 企業側も「固定雇用」を減らしたい
- 人件費の固定化リスク
- 専門人材を必要な期間だけ使いたい
- 変化の早い環境への対応
こうした理由から、企業側も
「必要なときだけ頼む」働き方を選びやすくなっています。
② 働く側も「ずっと縛られたくない」
終身雇用が前提でなくなった今、
働く側も、
- 仕事を選びたい
- 時間をコントロールしたい
- 1社に依存したくない
という意識が強くなっています。
ここに、FIREを目指す人の価値観とも重なります。
プロジェクト型労働がFIREと相性が良い理由
① 収入を「必要な分だけ」得られる
FIRE後にフルタイムで働く必要はありません。
- 月に数万円
- 年に数十万円
これだけでも、
資産取り崩しのスピードは大きく変わります。
プロジェクト型労働は、
「生活を補うための収入」 を作りやすい働き方です。
② 働く期間と休む期間を分けられる
正社員だと、
「忙しい時期」と「暇な時期」が混ざりがちです。
プロジェクト型なら、
- 集中して働く期間
- 完全に休む期間
を意識的に分けられます。
これは、
FIREで得たい“時間の自由”とかなり相性が良い と感じます。
③ 仕事アイデンティティに縛られにくい
前回触れた「仕事アイデンティティ」の話ともつながります。
プロジェクト型労働では、
「この会社の人」ではなく、
「この仕事を担当した人」 という関わり方になります。
役割が限定される分、
仕事と自分を切り離しやすくなります。
プロジェクト型労働の注意点
もちろん、良いことばかりではありません。
❗ 収入が不安定になりやすい
案件が切れると、収入はゼロになります。
FIRE前提なら問題ありませんが、
生活費をすべてこれに頼るのはリスクが高いです。
❗ 自己管理が必須
- 営業
- スケジュール管理
- 体調管理
これらを自分でやる必要があります。
自由度が高い分、責任も増えます。
❗ スキルの棚卸しが必要
「何ができるのか」を言語化できないと、
プロジェクト型労働は成り立ちません。
FIRE視点でのおすすめポジション
FIREを目指す・FIRE後の立場で考えると、
プロジェクト型労働は
“主軸”ではなく“補助輪” として使うのが現実的だと感じます。
- 投資収入がベース
- 必要に応じてプロジェクトに参加
- 無理なら断る
この関係性が保てると、
働くこと自体がストレスになりにくくなります。
「常に雇われない」という安心感
会社員は、
「常にどこかに所属している安心感」
があります。
一方、プロジェクト型労働は、
「どこにも所属していなくても生きていける」
という感覚を育ててくれる
そんな側面があります。
FIREを目指す過程で、
この感覚を少しずつ持てるようになるのは、
心理的にも大きな意味があると思います。
まとめ
プロジェクト型労働は、
FIREの代替ではありません。
でも、
- 働き方の柔軟性
- 収入の補完
- 仕事との距離感
という点で、FIREと非常に相性が良い働き方です。
完全に辞めるか、フルタイムで働くか。
その二択ではなく、
「必要なときだけ、関わる」
という中間の選択肢があることを知っておくだけでも、
FIREのハードルは少し下がる気がします。
私自身も、
この“グラデーションのある働き方”を前提に、
FIREを考えていきたいと思っています。
