はじめに
FIREを目指す人の中には、「物価の安い国に移住して生活コストを下げる」 という選択肢を検討する人も少なくありません。
実際、YouTubeやブログなどでも「タイで月10万円生活」「マレーシアで悠々自適」などの話題を見かけることが増えました。
しかし、憧れの気持ちは理解できますが、海外移住は“安いから良い”という単純な話ではありません。
今回は 「物価の安い国に移住するFIRE」 と 「日本に残るFIRE」 の両方を比較しながら、それぞれのリアルを考えてみます。
1. 海外移住FIREの魅力
① 生活コストが下がる
東南アジアを中心に、家賃・食費・交通費が日本の半分以下という国も多く、年間支出を200万円以下に抑える ことも可能です。
特に人気なのは、
- タイ(チェンマイ・バンコク)
- マレーシア(クアラルンプール)
- フィリピン(セブ島)
など。
② 暖かい気候と自由な暮らし
寒さから解放され、屋外で過ごす時間が増えることで、健康面や幸福度の向上 にもつながります。
また、海外では「周囲の目を気にせず生きられる」という精神的な自由を感じる人も多いようです。
海外移住と聞くと暖かい気候の地域が多い印象はやっぱりありますよね。
2. 海外FIREの現実的な課題
① 為替リスクとインフレ
海外移住FIREの最大のリスクは 為替変動。
円安が進むと、現地での生活費が実質的に値上がりします。
また、国によってはインフレ率が高く、数年で生活コストが大きく変わるケースもあります。
② 医療・保険・治安
日本と比べると医療の質に差があり、現地の医療保険や日本の海外旅行保険が必要 になる場合があります。
軽い病気なら現地でも十分ですが、大きな病気や手術になると「一時帰国して日本で治療」が現実的な選択になる人が多いです。
③ ビザ・長期滞在の壁
国によって滞在ビザの条件が異なり、FIRE世代のように「働かない人」は長期滞在許可が得にくい場合も。
物価の安い国でも、ビザ更新や住民登録の手続きが面倒 という声が多く聞かれます。
3. 日本FIREの安心感
日本にとどまるFIREには、以下のようなメリットがあります。
- 公的医療保険や年金制度が整っている
- 治安が良く、生活インフラが安定
- 言語・文化の壁がなく、家族・友人とのつながりを維持できる
また、「地方移住」という形で国内の低コスト地域 に住むことで、海外移住に近い生活費を実現することも可能です。
地域によっては家賃や食費が都市部の半分程度で済むケースもあります。
4. ハイブリッド型も現実的
最近は「日本+海外」のハイブリッドFIREも増えています。
- 春~秋は日本、冬だけ暖かい国に滞在
- 日本を拠点に、数か月単位で海外ロングステイ
リゾート地での滞在もサブスク化が進み、1か月単位で気軽に暮らせるサービス(例:HafHなど)も登場。
海外移住を完全に決めるより、お試し的に生活の幅を広げる 選択が現実的になっています。
まとめ
海外移住FIREは「夢のような自由」を実現できる一方で、
為替リスク・医療体制・ビザ問題など、現実的なハードルも多い のが実際のところです。
- 安く暮らしたい → 海外FIRE
- 安心して暮らしたい → 日本FIRE
- 両方のいいとこ取り → ハイブリッドFIRE
FIREは“お金の自由”だけでなく、“暮らし方の自由”でもあります。
どこに住むかも、その人の価値観やライフステージ次第。
自分にとって「安心して続けられる生活」を選ぶことが、FIREのゴールに近づく一歩です。
どの生活も憧れの気持ちはありますが、同じところにいる方が精神的に安心するといった考え方の方も多いと思いますので、お金だけで考えられないのが生活拠点の考え方になると思います。
私も海外までは別に、、、と思っているので、自分に合った形を検討していければと思っています。
