FIREを目指しているときは、
「いくら貯めるか」「いつ達成するか」
といった目標が比較的はっきりしています。
ところが、FIRE後になると、
「お金をどう使うか」という問いに対して、
急に正解が見えなくなることがあります。
・使ってもいいはずなのに迷う
・減るのが怖くて判断を先送りする
・他人の使い方がやたら気になる
自由になったはずなのに、
なぜお金の使い方が難しく感じるのでしょうか。
今回は、FIRE後に必要になる
**「お金を使う判断軸」**について、
自分なりの整理も含めて考えてみたいと思います。
FIRE後にお金の判断が難しくなる理由
会社員時代は、
「毎月収入が入る」という前提がありました。
多少使いすぎても、
翌月また給料が入る。
この安心感が、無意識の判断基準になっています。
一方、FIRE後は
・収入が不定期
・資産が減ると目に見える
・「守る」意識が強くなる
こうした環境の変化によって、
支出そのものがリスクのように感じられるようになります。
さらに、FIREを目指す過程で身についた
「支出=悪」「使わない=正解」
という思考のクセも影響します。
結果として、
お金を使う判断に自信が持てなくなる、
という状態が起きやすくなります。
FIRE後のお金の判断軸は「3つ」で考える
FIRE後の支出に、
明確な正解はありません。
ただ、判断に迷ったときに
立ち返れる軸があると、後悔は減らしやすくなります。
私自身が整理してしっくりきているのは、
次の3つの視点です。
1. この支出は「時間」を増やすか
FIRE後に最も価値が高い資源は、
お金よりも「時間」です。
・移動や作業を減らせるか
・自分がやらなくていいことを手放せるか
・自由な時間をどう使えるようになるか
時間を増やす支出は、
長期的に見て満足度が高くなりやすいと感じます。
2. この支出は「健康・体力」を守るか
健康や体力は、
お金で完全に取り戻すことができません。
・体調管理
・睡眠の質
・ストレス軽減
こうした分野への支出は、
短期的なリターンが見えにくくても、
後から効いてくることが多いです。
第4回で触れた
「健康・時間・学びへの支出」
とも深くつながる判断軸です。
3. この支出は「選択肢」を広げるか
FIREの本質は、
「選べる状態であること」だと思っています。
・住む場所
・働き方
・人との関わり方
その選択肢を増やす支出かどうか、
という視点で見ると、
お金の意味が少し変わってきます。
判断軸があると、後悔はどう変わるか
判断軸を持つと、
「正解だったかどうか」よりも、
「なぜ使ったか」を説明できるようになります。
・金額の大小ではなく意味で考えられる
・他人の使い方と比べにくくなる
・感情ではなく納得で判断できる
結果として、
多少うまくいかなかった支出でも、
「考えて決めたからOK」と受け止めやすくなります。
これはFIRE後の不安を減らすうえで、
意外と大きな効果があります。
判断軸は固定せず「更新」していい
ここで大事なのは、
判断軸を一度決めたら終わりにしないことです。
・年齢
・家族構成
・資産額
・価値観
これらは時間とともに変わります。
判断軸も同じように、
定期的に見直していいもの
と考えたほうが楽です。
正解を作ろうとしすぎず、
その時点の自分に合っているかどうか、
それだけを確認する。
そのくらいの距離感が、
FIRE後のお金との付き合い方として
ちょうどいいのかもしれません。
まとめ:FIRE後に必要なのは「迷わない仕組み」
FIRE後にお金を使う判断で必要なのは、
大胆さでも、完璧な計算でもありません。
・時間
・健康
・選択肢
この3つの軸で考えるだけでも、
支出は「不安」から「納得」に変わっていきます。
お金を使うたびに迷ってしまうなら、
判断力が足りないのではなく、
判断の仕組みがまだ整っていないだけ
なのかもしれません。
次回は、
「FIRE後にお金を使ってよかったと感じやすい支出の共通点」
について、さらに具体的に整理していく予定です。
引き続き、一緒に考えていきましょう。

