【高配当株・個別株実践編 第8回】配当金は再投資する?使う?資産形成を加速させる配当金の活用法

FIRE・資産形成

高配当株へ投資していると、

年に何度か、

証券口座へ配当金が入ってきます。

最初は数百円。

少しずつ投資額が増えて、

数千円。

数万円。

長く続けていけば、

年間の配当金がさらに大きくなることもあります。

そこで考えたいのが、

「受け取った配当金をどうするか」

です。

そのまま使う。

同じ株を買う。

別の高配当株を買う。

投資信託へ回す。

現金として貯めておく。

いろいろな選択肢があります。

資産形成の効率だけを考えれば、

配当金を再投資することには大きな意味があります。

でも、

高配当株へ投資する理由は、

資産を最大化することだけとは限りません。

「配当を受け取る楽しさ」

に魅力を感じている方もいると思います。

そこで今回は、

配当金を再投資するのか。

それとも使うのか。

どちらかを正解にするのではなく、

自分の資産形成の目的に合わせた配当金の使い方

を一緒に考えてみたいと思います。


そもそも、なぜ配当金を再投資するの?

配当金の再投資とは、

受け取った配当金を使って、

再び株式などの資産を購入することです。

例えば、

100万円を投資して、

年間4万円の配当を受け取ったとします。

その4万円を使わず、

再び投資する。

すると、

翌年は、

最初の100万円だけではなく、

追加した4万円分からも、

配当を受け取れる可能性があります。

さらに、

その配当も再投資する。

これを繰り返していくことで、

少しずつ投資元本が大きくなっていきます。


配当が「次の配当」を生み出す

再投資の面白いところは、

自分が新しく用意したお金だけでなく、

企業から受け取った配当金も、新しい資産を作るために働いてくれること

です。

例えば、

年間10万円の配当を受け取っているとします。

その10万円を再投資する。

仮に再投資先の配当利回りが4%なら、

単純計算で、

翌年以降の年間配当が約4,000円増えることになります。

翌年には、

その増えた配当も含めて再投資する。

これを長く続けると、

配当が配当を生み、

その配当がさらに次の配当を生む。

そんな循環が少しずつ作られていきます。


「複利」は配当投資でも活用できる

資産形成では、

よく

複利

という言葉が使われます。

得られた利益を再び投資し、

その利益にも新しい利益が生まれる。

という考え方です。

高配当株でも、

受け取った配当金を再投資することで、

似た仕組みを作ることができます。

投資元本。

そこから生まれた配当。

再投資した配当から生まれる新しい配当。

時間が長くなるほど、

その積み重ねは大きくなっていきます。


100万円を再投資するとどうなる?

分かりやすくするため、

単純な例を考えてみます。

100万円を、

年間4%の収益が得られる資産へ投資したとします。

受け取った4万円を毎年使う場合、

10年間で受け取る金額は、

単純計算で40万円です。

元の100万円はそのままと仮定します。

一方、

毎年4%分を再投資し、

同じ4%で運用できたと仮定すると、

10年後には約148万円になります。

20年後には、

約219万円です。

もちろん、

実際の株式投資では、

毎年同じ利回りになるわけではありません。

株価も変わります。

増配や減配もあります。

税金も関係します。

それでも、

受け取ったお金を再び運用することによって、時間とともに差が広がっていく

というイメージは持っておきたいところです。


高配当株なら「増配」も加わる

さらに、

高配当株では、

企業自身が増配してくれる場合があります。

例えば、

年間配当100円だった会社が、

105円。

110円。

115円。

と配当を増やしていく。

自分が追加投資をしなくても、

受け取る配当金は増えます。

そこに、

配当金の再投資を組み合わせる。

すると、

増配によって1株当たりの配当が増える

ことに加えて、

再投資によって保有株数も増える

可能性があります。

この二つを組み合わせることが、

長期の配当投資では大きな力になります。


では、配当金は全部再投資した方がいい?

資産を大きくすることだけを考えれば、

できるだけ多く再投資した方が、

複利の効果は大きくなります。

では、

配当金は一円も使わず、

すべて再投資するべきなのでしょうか。

私は、

必ずしもそう考える必要はないと思っています。

なぜなら、

投資する目的は人によって違うから

です。


配当金を「使う」ことにも意味がある

例えば、

年間10万円の配当を受け取った。

その10万円で、

家族と旅行へ行く。

少し良い食事をする。

趣味に使う。

欲しかったものを買う。

こうした使い方もできます。

すると、

株式投資によって、

自分の生活が少し豊かになったことを実感できます。

投資というと、

「できるだけ使わず資産を増やす」

ことに意識が向きやすくなります。

でも、

そもそも資産形成は、

将来のお金を増やすためだけにするものなのでしょうか。


お金は「増やすこと」と「使うこと」の両方がある

資産形成を続けていると、

資産額が増えること自体が、

一つの目標になってしまうことがあります。

1,000万円。

2,000万円。

3,000万円。

さらにその先。

もちろん、

資産が増えることによって、

将来の安心感は大きくなります。

選択肢も増えます。

でも、

お金には、

もう一つ役割があります。

自分の生活を豊かにすること

です。

配当金は、

この二つを考えやすいお金だと思います。


「一部使って、一部再投資」でもいい

全部再投資する。

全部使う。

この二択にする必要はありません。

例えば、

年間配当20万円。

そのうち、

15万円を再投資。

5万円を旅行や食事に使う。

あるいは、

50%再投資。

50%使う。

という方法もあります。

資産形成を進めながら、

配当を受け取る楽しさも残す。

再投資と消費の中間を作る

という考え方です。


資産形成の段階によって変えてもいい

配当金の使い方は、

ずっと同じである必要もありません。

例えば、

資産形成を始めて間もない時期。

まだ投資元本を増やしたいので、

配当金はほとんど再投資する。

資産が少し大きくなってきた。

配当金の一部を使う。

将来、

働き方を変えた。

配当金を生活費の一部にする。

このように、

人生の段階に合わせて配当金の役割を変えていく

こともできます。


配当金を「将来の生活費」に育てる

高配当株投資の目標として、

配当収入を生活費の一部にしたい。

と考えている方もいると思います。

例えば、

年間配当12万円なら、

月平均1万円。

年間60万円なら、

月平均5万円。

年間120万円なら、

月平均10万円。

実際には配当の支払時期は均等ではありませんが、

年間で考えれば、

生活費の一部を配当で支えるイメージができます。

資産形成期には再投資する。

その配当を少しずつ育てる。

そして、

将来は再投資をやめ、

生活に使う。

これも、

高配当株投資の一つの考え方です。


再投資するなら「同じ株」を買う?

では、

配当金を再投資すると決めた場合、

何を買えばいいのでしょうか。

一番分かりやすいのは、

配当を受け取った会社の株を買い増すこと

です。

例えば、

A社から配当を受け取った。

そのお金で、

A社をさらに買う。

企業への評価が変わっておらず、

現在の株価にも魅力があるのであれば、

一つの方法です。

でも、

必ず同じ会社へ再投資する必要はありません。


「今、一番買いたい会社」に回してもいい

例えば、

A社から5万円の配当を受け取った。

でも、

A社の株価は大きく上昇している。

配当利回りも以前より低くなった。

一方、

以前から買いたかったB社が、

魅力的な株価まで下がってきた。

そんな場合には、

A社から受け取った配当を、

B社へ投資する方法もあります。

大切なのは、

「どの会社からもらった配当か」ではなく、「今どこへ投資するのが自分にとって良いか」

です。


配当金をポートフォリオ調整に使う

前々回、

高配当株の分散について考えました。

配当金の再投資は、

ポートフォリオを整えるためにも使えます。

例えば、

銀行株の保有比率が高くなっている。

そこへ、

銀行から配当金が入ってきた。

その配当で、

さらに銀行株を買う。

すると、

金融への偏りはさらに大きくなります。

そこで、

配当金を、

通信。

製造業。

サービス。

別の特徴を持つ企業。

などへ回す。

すると、

既存株を売らなくても、

少しずつポートフォリオの偏りを調整できます。


個別株以外へ再投資してもいい

高配当株から受け取った配当だからといって、

再投資先も高配当株である必要はありません。

例えば、

インデックス投資信託。

ETF。

成長を期待している個別株。

などへ回すこともできます。

自分の資産全体を見て、

高配当株が多くなりすぎているのであれば、

配当金を別の資産へ振り向ける。

そんな方法もあります。

配当金を「新しく投資先を選べる資金」と考える

と、

選択肢はかなり広がります。


すぐに再投資しなくてもいい

配当金が入ったら、

すぐに何か買わなければ。

と思う必要もありません。

例えば、

欲しい株はあるけれど、

今は株価が高いと感じている。

そんなときには、

一度現金として置いておく。

そして、

自分が納得できる株価になったときに投資する。

という方法もあります。

もちろん、

長期間現金のままにしておけば、

その間は投資による収益を得られません。

それでも、

再投資すること自体を目的にして、欲しくない株を買う必要はない

と思います。


1株単位の投資も活用できる

配当金の再投資では、

金額が小さいこともあります。

例えば、

配当金が5,000円。

1万円。

3万円。

日本株は100株単位での取引が基本なので、

通常の単元株では買えない場合があります。

その場合、

証券会社によっては、

1株単位で購入できるサービスを利用できます。

数千円の配当でも、

少しずつ株へ戻すことができます。

配当金が小さいうちでも、

再投資を始めやすくなっています。


NISAで再投資する場合は「投資枠」を確認する

配当金をNISAで再投資する場合には、

一つ注意があります。

受け取った配当金を使って、

NISAで新しく株や投資信託を購入すれば、

その購入分は新たに年間投資枠を使用します。

「NISAでもらった配当だから、

そのまま非課税で再投資できる特別枠がある」

というわけではありません。

年間投資枠をすでに使い切っている場合には、

その年にNISAで追加購入することはできません。

その場合、

翌年のNISA枠を待つ。

特定口座で投資する。

現金として持っておく。

といった選択肢があります。


NISAでは配当金の受取方法にも注意する

日本株をNISAで保有する場合には、

配当金を非課税で受け取るために、

配当金の受取方法

にも注意したいところです。

証券会社の口座で配当金を受け取る

「株式数比例配分方式」

を利用することが重要です。

NISAで株を買ったからといって、

どの受取方法でも必ず配当が非課税になるわけではありません。

NISAで高配当株へ投資する場合には、

一度、

自分の証券口座の配当金受取方法を確認しておきたいところです。


税引後の配当金で考える

特定口座など課税口座で保有している日本株の場合、

配当金には原則として税金がかかります。

例えば、

年間配当10万円だったとしても、

その10万円をすべて再投資できるわけではありません。

実際に再投資できるのは、

税引後に受け取った金額です。

一方、

NISAで一定の条件を満たして配当を受け取れば、

配当金を非課税で受け取ることができます。

長期で再投資を続ける場合には、

この税金の差も少しずつ積み重なっていきます。


配当金を「臨時収入」と考えすぎない

配当金が入ると、

少し得をしたような気持ちになることがあります。

でも、

配当金は突然どこかから生まれたお金ではありません。

企業が事業によって生み出した利益などの一部を、

株主へ還元しているものです。

そして、

一般に配当落ちによって株価にも影響します。

だからこそ、

「無料でもらったお金」

と考えるのではなく、

自分の資産から生まれたキャッシュフロー

として扱う。

その方が、

使うか再投資するかも考えやすくなると思います。


配当金の使い方をあらかじめ決めておく

配当金が入るたびに、

「何に使おう?」

「どの株を買おう?」

と考えるのも楽しいものです。

でも、

ある程度ルールを作っておく方法もあります。

例えば、

資産形成期は100%再投資する。

年間配当30万円を超えたら20%は使う。

半分を再投資し、半分は自由に使う。

NISA枠が残っていれば再投資する。

買いたい株がなければ現金で待つ。

こうした自分なりのルールがあれば、

配当金を受け取ったときの判断もしやすくなります。


「配当金で○○する」という目標を作ってもいい

配当投資を続けるために、

少し違った目標を作るのも面白いと思います。

例えば、

年間配当3万円になったら、

少し良い食事へ行く。

10万円になったら、

旅行代の一部にする。

30万円になったら、

毎月の固定費の一つを配当でまかなう。

100万円になったら、

働き方について改めて考える。

資産額だけではなく、

配当によって何ができるようになったのか

を見る。

すると、

投資の成果を生活の中で実感しやすくなります。


再投資と「使う楽しさ」を両立する

投資では、

どうしても効率を考えます。

もっと利回りを上げたい。

もっと再投資したい。

もっと資産を増やしたい。

もちろん、

資産形成では大切なことです。

でも、

効率だけを追い続けると、

いつまで経ってもお金を使えなくなることがあります。

例えば、

配当金の90%を再投資して、

10%だけ好きなことに使う。

それでも、

資産形成は続けられます。

そして、

投資によって生活が少し豊かになったことも実感できます。

資産を育てることと、今を楽しむことは、必ずしもどちらか一方ではありません。


配当金の活用方法を4つに整理する

ここまでを、

一度整理してみましょう。

配当金の使い方は、

大きく4つに分けて考えることができます。

① 再投資する

高配当株、ETF、投資信託などへ再び投資し、資産形成を進める。

② 使う

旅行や趣味、生活費などへ使い、投資の成果を生活へ還元する。

③ 一部を再投資し、一部を使う

資産形成と現在の生活の両方を大切にする。

④ 現金として待つ

無理に投資せず、次の投資機会に備える。

どれが正解というものではありません。

自分の資産状況や目的によって、

使い分けていけばいいと思います。


私自身が大切だと思うこと

高配当株の魅力の一つは、

投資の成果が「配当金」という形で見えること

だと思っています。

株価が上がった。

資産額が増えた。

それも、

もちろんうれしいことです。

でも、

実際に現金が入ってくると、

少し違った実感があります。

そして、

その配当をどうするかは、

自分で決めることができます。

もう一度投資して、

将来の配当を増やす。

家族との時間に使う。

趣味を楽しむ。

生活費の一部にする。

次の投資機会まで取っておく。

どれも、

配当金の使い方です。

資産形成の途中では、

再投資の効果は大きいと思います。

でも、

すべてを未来のためだけに使わなければならないわけではありません。

将来の自分のために資産を育てながら、

今の自分の生活も少し豊かにする。

そのバランスを自分で選べることも、

高配当株投資の魅力なのではないでしょうか。

先日見たネットの記事で、

「買いたいものが金融資産になる前に
買いたいもの・やりたいことを見つけてお金を使った方がよい」

という話があり、確かに!と思いました。


まとめ:配当金の使い方にも「自分のルール」を持とう

配当金を受け取ったら、

再投資するべきか。

使うべきか。

一つの答えはありません。

資産形成を優先したい時期なら、

再投資する。

投資の成果を生活でも感じたいなら、

一部を使う。

将来、

配当を生活費にしたいなら、

今は再投資して配当収入を育てる。

買いたい資産がなければ、

無理に投資せず待つ。

大切なのは、

「配当が入ったから何となく使う」「何となく同じ株を買う」のではなく、自分の目的に合わせて選ぶこと

です。

配当を再投資すれば、

次の配当を生み出す力になります。

配当を使えば、

自分の生活を豊かにする力になります。

どちらも、

投資によって生まれた大切なお金です。

資産を育てること。

今の生活を楽しむこと。

将来、

働き方や暮らし方の選択肢を増やすこと。

配当金をどう使うかを考えることは、

そのまま、

「自分は何のために資産形成をしているのか」

を考えることにもつながります。

数字だけを追いかけるのではなく、

配当によって少しずつ増えていく選択肢も楽しみながら、

自分に合った形で資産形成を続けていければいいのではないでしょうか。

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