「たくさんお金を使えば、満足できるはず」。
FIRE後の生活を想像すると、そんな直感を持つ人は多いと思います。
ただ、FIRE達成者の発信を見ていくと、
必ずしも 支出額が大きいほど満足度が高い とは限らないように感じます。
むしろ、高額な支出でも満たされなかったという話や、
それほどお金をかけていなくても満足度が高いという話が並びます。
第8回で整理した
「お金を使っても満たされなかった理由」
を踏まえると、満足度を左右する要因は別にありそうです。
今回は、なぜ支出額が満足度を決めないのかを、未達成者の視点で整理してみます。
支出額が満足度を決めないのはなぜか
まず確認しておきたいのは、
お金を使うこと自体が満足を保証してくれるわけではない、という点です。
同じ金額を使っても、
・満足する人
・どこか空虚さが残る人
が分かれることがあります。
この差は、
「いくら使ったか」ではなく、
使った結果、何がどう変わったか
にあるように見えます。
FIRE後は、時間や選択の自由が増える分、
支出に対する期待値も自然と高くなります。
その期待に対して、支出がどんな変化をもたらしたのか。
ここが満足度の分かれ目になっている印象です。
満足度を左右する①「意味づけ」
満足度が高い支出に共通していそうなのが、
自分なりの意味づけができているかどうかです。
・なぜこのお金を使ったのか
・何を得たかったのか
・自分にとってどんな価値があったのか
これらを後からでも説明できる支出は、
金額に関係なく納得感が残りやすいように見えます。
第6回で整理した
「判断軸(時間・健康・選択肢)」
に照らして説明できる支出は、
満足度が下がりにくい傾向があります。
逆に、
「なんとなく」「周りがやっていたから」
という支出は、
高額であっても意味づけが弱くなりがちです。
満足度を左右する②「変化量」
もう一つ重要なのが、
支出前後でどれだけ変化があったかという視点です。
・時間の使い方が変わった
・気持ちが楽になった
・生活のストレスが減った
こうした変化が実感できる支出は、
支出額が小さくても満足度が高くなりやすい。
反対に、
金額は大きいのに
生活や気持ちにほとんど変化がない場合、
「こんなものか」という感覚が残りやすくなります。
満足度は絶対額ではなく、
変化の大きさで決まっている。
この見方は、FIRE後の支出を考えるうえで重要だと思います。
満足度を左右する③「再現性」
三つ目は、
その満足を繰り返せるかどうかです。
一度きりの高揚感は、
どうしても時間とともに薄れていきます。
・日常の中で繰り返せる
・生活に自然に組み込める
・負担なく続けられる
こうした再現性のある支出は、
長期的な満足感につながりやすいように見えます。
FIRE後は時間軸が長くなる分、
一瞬の満足よりも、
続く納得感のほうが重視されるのかもしれません。
未達成者が今から意識できること
ここまで整理すると、
未達成者の今だからこそ意識できる点も見えてきます。
それは、
「いくら使うか」を考える前に、
何が変わるのかを言語化することです。
・この支出で、何が楽になるのか
・どんな選択肢が増えるのか
・自分にとって意味はどこにあるのか
この問いを挟むだけで、
FIRE前後でブレにくい判断がしやすくなります。
支出額に正解がない以上、
満足度を高めるには
考え方を整えるほうが再現性は高そうです。
まとめ:満足度は「金額」では測れない
FIRE後の満足度を左右するのは、
支出額そのものではありません。
・意味づけできているか
・どれだけ変化があったか
・それを続けられるか
これらの要素が重なることで、
お金の使い方は
「消費」から「納得」へと変わっていきます。
FIRE後にお金をどう使うか不安があるなら、
まずは金額から離れて、
満足度が生まれる構造を整理してみる。
未達成の今だからこそ、
この視点を持っておく価値は大きいと感じています。
