新NISAを始めようと思ったとき、
多くの方が最初に迷うのが、
「結局、何を買えばいいの?」
ということではないでしょうか。
投資信託。
ETF。
高配当株。
個別株。
調べれば調べるほど、さまざまな商品が出てきます。
さらに、
「新NISAならオルカン」
「S&P500だけで十分」
「高配当株がおすすめ」
といった意見も目にします。
では、何を選ぶのが正解なのでしょうか。
今回は特定の商品をおすすめするのではなく、
新NISAという制度を、自分の資産形成にどう組み込むか
という視点から考えてみたいと思います。
まず知っておきたい「つみたて投資枠」と「成長投資枠」
新NISAには、
つみたて投資枠と成長投資枠があります。
つみたて投資枠では、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託などが対象となります。
一方、成長投資枠では、一定の条件を満たした上場株式やETF、投資信託など、より幅広い商品へ投資できます。
そのため、
「NISAで何を買うか」を考えるときには、
商品だけを見るのではなく、
どちらの枠をどのように使うのか
という視点も必要になります。
選択肢① 投資信託
まず考えられるのが、
投資信託です。
特にインデックス型の投資信託は、
一つの商品を購入するだけで多くの企業へ分散投資できるものがあります。
また、
毎月一定額を自動で積み立てられるため、
長期でコツコツ資産形成をしたい方
とは相性の良い選択肢です。
頻繁に売買したり、
一社ずつ企業を分析したりする必要もありません。
「できるだけシンプルに資産形成を続けたい」
という方にとって、有力な選択肢になるでしょう。
選択肢② ETF
ETFも、
新NISAで活用できる商品の一つです。
ETFの魅力は、
一つの商品を通じて複数の銘柄へ分散投資できることです。
例えば、
市場全体に連動するETFもあれば、
高配当株を集めたETFもあります。
投資信託と似ていますが、
株式と同じように市場で売買できるという特徴があります。
そのため、
分散投資をしながら、自分で売買についても考えたい
という方には、ETFが合う場合があります。
選択肢③ 個別株
成長投資枠では、
個別株へ投資することもできます。
個別株の魅力は、
自分で企業を選べることです。
成長を期待している企業。
応援したい企業。
配当を長く受け取りたい企業。
株主優待を楽しみたい企業。
自分なりの理由を持って投資できます。
一方で、
一社へ投資するため、
投資信託やETFと比べて企業固有のリスクを受けやすくなります。
そのため、
企業分析や分散について考えることも大切になります。
選択肢④ 高配当株
個別株の中でも、
新NISAと相性の良い選択肢として注目されるのが、
高配当株です。
通常、株式の配当金には税金がかかります。
NISAでは一定の条件を満たせば、配当金を非課税で受け取れるため、
長期的に配当収入を増やしたい
という目的で活用する方法があります。
ただし、
ここでも注意したいのが、
「配当利回りが高い=良い会社」ではない
ということです。
一時的な業績悪化などによって株価が下落し、結果として配当利回りが高く見えているケースもあります。
だからこそ、
配当利回りだけではなく、
企業の利益や財務、
配当方針なども確認することが重要です。
このあたりは、今後予定している「高配当株・個別株実践編」で詳しく取り上げたいと思います。
「一つだけ選ぶ」必要はない
ここで、
新NISAを考える上で大切なポイントがあります。
それは、
投資信託・ETF・個別株のどれか一つだけを選ぶ必要はない
ということです。
例えば、
つみたて投資枠では、
インデックス型の投資信託を毎月積み立てる。
そして、
成長投資枠では、
ETFや高配当株を購入する。
このように、
役割を分けることもできます。
「コア」と「サテライト」で考えてみる
一つの考え方として、
コア・サテライト戦略
があります。
資産形成の中心となる「コア」と、
自分の考えを反映する「サテライト」を分ける方法です。
例えば、
コア
幅広く分散された投資信託・ETF
サテライト
高配当株・個別株など
という組み合わせです。
資産の中心は広く分散しながら、
一部では自分が投資したい企業やテーマへ投資する。
こうすると、
「資産形成」と「投資を楽しむこと」を両立しやすくなります。
もちろん、
これが唯一の正解ではありません。
大切なのは、
それぞれの商品に役割を持たせることです。
「何が一番儲かるか」から考えない
新NISAについて調べていると、
「どの商品が一番増えるのか」
が気になるかもしれません。
でも、
未来のリターンを正確に予測することはできません。
だからこそ、
最初に考えたいのは、
「何が一番儲かるか」ではなく、「何のためにNISAを使うのか」
です。
老後へ向けて資産を育てたい。
配当収入を増やしたい。
世界全体へ分散投資したい。
好きな企業へ長期投資したい。
目的が違えば、
選ぶ商品も変わります。
新NISAは「非課税枠を埋めるゲーム」ではない
新NISAには、
年間の投資枠があります。
そのため、
「今年の枠を使い切らなければ」
と思うこともあるかもしれません。
でも、
枠を使うこと自体が目的ではありません。
無理に投資額を増やしたり、
よく分からない商品を購入したりするのであれば、
急ぐ必要はないでしょう。
大切なのは、
自分の資産形成に必要な投資を、NISAという制度を使って行うこと
です。
制度に自分を合わせるのではなく、
自分の資産形成に制度を合わせる。
そんな考え方を持っておくと、
NISAとも長く付き合いやすくなると思います。
まとめ:新NISAで「何を買うか」は、目的から考えよう
新NISAでは、
投資信託、
ETF、
個別株など、
さまざまな商品へ投資できます。
選択肢が多いからこそ、
迷うのは自然なことです。
そんなときは、
「おすすめの商品は何だろう?」
というところから少し離れて、
「私は何のために、この商品を持つのだろう?」
と考えてみてください。
資産を長期で育てるため。
配当収入を増やすため。
分散するため。
企業を応援するため。
一つひとつの商品に役割が見えてくると、
自分なりの新NISAの使い方も少しずつ形になってきます。
せっかく長く付き合える制度だからこそ、
誰かの正解ではなく、自分が納得できる使い方を見つけていきたいですね。
