はじめに
今回から新シリーズ 「FIRE×リスク管理シリーズ」 をお届けします。
FIRE(経済的自立・早期リタイア)を目指すとき、単純に「資産を増やす」だけではなく、リスクにどう備えるか が重要です。株価暴落、インフレ、為替変動、医療費の増大…。リタイア後に直面するリスクに対応できなければ、せっかくのFIRE生活が不安定なものになってしまいます。
その第1弾として取り上げるのは、インフレリスク。長くデフレだった日本も、近年は物価上昇が続いており、FIREを目指す人にとって無視できないテーマです。
インフレがFIREに与える影響
- 生活費が上がり、予定していた支出計画が崩れる
- 貯金だけに頼ると「実質的な価値」が目減りしてしまう
- 長期の取り崩し計画に影響を与える
FIRE後は固定収入が中心になりがちなため、インフレに耐性のない資産設計だと「思った以上に生活が苦しい」という事態になりかねません。
インフレに強い資産とは?
1. 株式
企業の売上や利益はインフレとともに増えることも多く、株式はインフレに強い資産のひとつ とされています。特に「価格転嫁力」のある企業(食品・インフラ・エネルギー関連など)は強さを発揮しやすいと言われています。
2. 不動産
家賃収入や不動産価格はインフレ局面で上がる可能性があります。ローンを固定金利で借りていれば、支払いは一定のまま価値は相対的に目減りし、オーナー側が有利に。
3. 外貨・コモディティ
円安・インフレ局面では、外貨建て資産(特に米ドル資産)や金・エネルギーなどのコモディティも有効なヘッジ手段になります。
インフレに備える生活設計
- 生活防衛費は現金で確保しつつ、それ以上は投資に回す
- ポートフォリオの一部を外貨やインフレ耐性資産にシフト
- 働く時間を少し残す(サイドFIRE) ことで収入減のリスクを分散
完全リタイアではなく、柔軟に収入源を持つこともインフレ耐性の一つです。
まとめ
FIREは「経済的自由」を手に入れることが目的ですが、その自由を守るにはリスクに備える力が必要です。
インフレは誰にでも起こり得るリスクであり、現金だけに頼らず株式・不動産・外貨を組み合わせることで対抗できます。
次回は 「為替リスク」 をテーマに、円安・円高がFIRE生活にどう影響するかを掘り下げていきます。
