はじめに
前回の「インフレ対策」に続き、FIRE×リスク管理シリーズ 第2弾 は「為替リスク」です。
近年は円安が進み、海外旅行や輸入品の価格が上がったことを実感している方も多いのではないでしょうか。FIREを目指す人にとっても、為替の動きは資産と生活費の両方に大きな影響を与えます。
為替リスクとは?
為替リスクとは、通貨の価値が変動することで資産や支出に影響を与えるリスクのことです。
- 円安:外貨建て資産の価値が上がる一方、輸入品や海外旅行のコストが増える
- 円高:海外資産の価値が下がる一方、生活コストや海外支出は下がる
FIRE生活では「資産の置き場所」と「日々の生活費」の両方に関わってくるため、無視できないリスクです。
円安の影響
- メリット:ドル建て資産や米国株を持っていると評価額が増える
- デメリット:輸入品の値上げ、エネルギー・食料品・海外旅行が高くなる
円安局面では「資産が増える一方で生活費も増える」可能性があります。特にFIRE後は固定収入が中心となるため、物価上昇と合わせて生活圧迫につながりやすい点に注意が必要です。
円高の影響
- メリット:生活費が下がりやすく、海外旅行や輸入品購入が有利になる
- デメリット:米国株や外貨資産の評価額が下がる
FIREを目指す人の多くが米国株や海外ETFに投資しているため、円高になると資産評価額が目減りするリスクがあります。
為替リスクへの対策
1. 資産を分散する
- 日本株+米国株+外貨建て資産をバランスよく持つ
- 円資産だけに偏らず「通貨分散」を意識
2. 為替に左右されにくい生活設計
- 生活費は基本的に円建てでカバー
- 為替の影響を受けにくい支出構造を作る(国産品の活用など)
3. 長期目線での割り切り
短期的な為替変動を完全に読もうとするのは難しいため、長期的には円安・円高どちらにも対応できるポートフォリオ を意識するのが現実的です。
まとめ
FIREを考えるとき、為替リスクは見落としがちなポイントです。
- 円安では資産評価額が増えるが、生活費も上がる
- 円高では生活費は下がるが、海外資産の評価額が減る
- 通貨分散と生活コスト設計でリスクを和らげることが重要
FIREは「自由を手に入れること」が目的です。為替に左右されすぎないよう、バランスの取れた資産配分と生活設計を心がけましょう。
次回は 「株価暴落リスク」 をテーマに、FIRE資産を守る方法を考えていきます。

