はじめに
「ライフステージ別FIRE戦略シリーズ」もいよいよ最終回です。
第1弾は20代、第2弾は30代、第3弾は40代を対象にしましたが、今回は 「50代以降でできるセミリタイア設計」 をテーマに考えていきます。
50代からFIREを目指す場合、投資期間が限られるため「資産を増やす」よりも「資産をどう守り、どう活かすか」がカギとなります。完全リタイアよりも、セミリタイア型のFIRE が現実的な選択肢です。
50代からの課題
- 投資期間の短さ:複利の力を活かすには時間が不足
- 支出の増加:子どもの教育費、住宅ローンの残債、親の介護費用など
- 老後資金との重なり:FIRE=老後資金準備と一体化してくる
つまり、攻めの投資ではなく、守りを重視した資産運用と柔軟な働き方 がポイントになります。
現実的なセミリタイア戦略
1. 支出の最適化
まずは「生活コストを下げる」ことが優先です。
- 子どもの独立を機に生活費を見直す
- ローンの繰り上げ返済を検討する
- 保険の内容を整理して支出を削減する
2. 安定収入の確保
資産の取り崩しだけに頼らず、安定収入を組み合わせる 戦略が現実的です。
- 高配当株や配当型ETFで定期収入を得る
- 不動産投資で家賃収入をつくる(既に保有している人は再確認を)
- 年金受給の見込み額を把握して資金計画に組み込む
3. セミリタイアとしての働き方
「完全に働かない」ことにこだわらず、柔軟に働くこと を取り入れると安心です。
- 好きな仕事やパートタイムで月数万円でも稼ぐ
- 副業で得意分野を活かす(ライター、講師、コンサルなど)
- 社会とのつながりを維持しつつ収入も得られる
FIREとの向き合い方
50代以降でFIREを考える場合、若い世代のように「早期リタイア」ではなく、
- セミリタイアで生活の負担を減らす
- 資産を減らさず老後を見据える
- 無理のない範囲で自由な時間を増やす
という形が現実的です。完全FIREにこだわるよりも、「働き方と資産の組み合わせ」で 安心して自由な時間を手に入れる ことを目指しましょう。
まとめ
50代からのFIREは、守りと現実性がカギ です。
- 支出の最適化で生活基盤を軽くする
- 高配当株や不動産などで安定収入を確保する
- 完全リタイアにこだわらず、セミリタイアで柔軟に働く
FIREは「早くリタイアすること」だけが目的ではなく、「自分らしい生き方を選べる自由」を得ることが本質です。50代からでも、現実的な工夫を重ねれば十分に実現可能です。

