はじめに
「インフレ」「為替リスク」に続き、FIRE×リスク管理シリーズ 第3弾 は「株価暴落リスク」です。
FIREを目指す多くの人は、株式やETFを中心に資産を形成しています。しかし株式市場には必ず好不調の波があり、ときに大きな暴落が起きます。せっかく築いた資産が短期間で大きく目減りすることもあり得ます。
FIREは長期戦だからこそ、「暴落にどう備えるか」がカギとなります。
株価暴落は避けられない
歴史を振り返れば、株価暴落は定期的に訪れています。
- リーマンショック(2008年):世界的な金融危機で株価が半分近くまで下落
- コロナショック(2020年):わずか数週間で株式市場が急落
- 最近ではトランプ政権の関税強化(2025年8月) による景気不安が市場に影響
どの暴落も「予想できなかった」あるいは「予想しても避けられなかった」という特徴があります。
FIRE目線での暴落の怖さ
- 資産を取り崩す時期に暴落が来ると、取り崩しペースが加速してしまう
- 生活費の確保が難しくなり、想定より早く資産が尽きるリスク
- 心理的に「投資をやめたくなる」誘惑が増える
暴落を避けることはできない以上、暴落を前提に資産設計をすること が大切です。
暴落リスクへの備え
1. 分散投資
- 日本株だけでなく、米国株・新興国株・債券・不動産などへ広げる
- セクター分散(IT・金融・インフラ・エネルギーなど)も効果的
2. キャッシュポジションを残す
- 「生活防衛資金」として数年分の生活費を現金で確保
- 暴落時に慌てて資産を売らずに済む
3. サイドFIREという柔軟性
- 完全リタイアではなく、少し働いて収入を残しておく
- 暴落時の取り崩し額を減らせる
4. 長期視点でのメンタル維持
- 過去の暴落も数年単位で回復している
- 「暴落はチャンス」と捉え、追加投資できる余力を残す
まとめ
株価暴落は必ず訪れるものであり、避けられません。
しかし、分散・現金・柔軟な働き方・長期目線 を組み合わせることで、FIRE資産を守り抜くことは十分可能です。
大切なのは「暴落を恐れて投資を止めること」ではなく、「暴落に耐えられる設計をしておくこと」。
FIREを目指すなら、暴落を乗り越えられる強いポートフォリオと心構えを持っておきましょう。
次回は 「医療費・健康リスク」 をテーマに、FIRE生活を揺るがすもう一つの現実的なリスクを掘り下げていきます。

